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生産性向上

人口減時代は、事業の継続性が重要です

事業の継続性

サービス産業でBCP(事業の継続性)のポイントは、自然災害や事故でなく“人口減少”です。
サービス産業で、この人口減をどのようにとらえるべきでしょうか。
結論は、お客さんも減るが、働いてくれるスタッフも減る

経営者としてこのまま事業継続すべきか、経営者の誤解

誤解①:メニュー数は多いほど、お客様選択肢が増え、客数増につながる

以前は、メニューブックを広げて目移りするほどの、
沢山のメニューがあるほど良い店との評価がありました。
今は、ネットで情報が入手できるため、最初から人気メニューが絞られています。
主力メニュー、人気メニューをどんどん改良するため、メニュー数は逆に絞り込む
メニュー数が200以上あると、在庫管理が大変で食材ロスも多く発生します。
狂牛病の過去の反省から、牛丼の一本足打法から脱却した“吉野家”でさえ、
メニューは沢山あるように見えて、牛丼とカレーと唐揚げの組合せにすぎません。
超高級店のように珍味を売りにしないで、良質の同じ食材を思いっきり使い回す。

誤解②:サービス力を保つためには、店舗もスタッフもある程度必要である

大箱の店舗では、客数の増減に耐えられません。
家賃もバカになりません。
コンパクトな店舗でスタッフもスリム化しないと収益が生まれません。
生き残りの極論は、家族経営の個人店舗です。
家賃もありませんし、食料は賄い(まかない)で済ますことができます。
潰れることはありません。
ただし、リスクは後継者問題があります。

誤解③:自店舗で作業するほど、利益は社内に残る

サービス業のイメージは、手作りするほど美味しい料理になる思想がありました。
全て店内仕込みで、利益がでる時代ではありません。
外部の調理済み品、半製品を上手に使う工夫をしないと手間が間に合いません。
メーカーや問屋さんとのタイアップが大切になります。
機械化の検討も手間やミスを減らすため重要です。
野菜類のカットマシン、来店客数にもよりますがオーダーエントリー、自動精算レジ等
手間は徹底的に減らさないと、人手に頼る時代は終わっています。

結論:人口減少社会で経営セオリーは変わった!
お客さんもスタッフも減る人口減時代の経営は、徹底して手間を省く



サービス業:儲かる商売でなく、儲けの出せる商売を考えよう

サービス業

サービス業のコストの上昇が止まらない!

コロナ禍が収まり、外国人観光客も増大して商売がこれからという時期に、
大変な経営環境に突入し、トリプルダメージを受けています。
誰もが認識していることではありますが、
①人件費の採用コスト、社会保険関連経費の増大、パート・アルバイト経費の増大
②大幅な円安の影響を受けた、輸入食材コストの上昇
③水光熱費関連のエネルギーコストの大幅な上昇
こんなこと素人でも分かっています。

今は、経営で生き残ることが最優先である

過去は、ラーメンやうどん、パスタ類などは、メニュー開発さえ上手にいけば、
俗に“粉もん”と言われるように、利益率が非常に高い業態でした。
あるFCチェーン店では、加盟店になって真面目に働けば「ベンツに乗れる」という時代もありました。
ところが逆回転現象が起きて、とてもじゃないがこの原価ではやってられない状況です・・・
私は、高度成長期からこの業界に身を置いてきた立場からすれば、
いまこそ利益管理→個別直接原価管理の重要性が必要と考えています。

誤解①:いまブームの業態を持ってくれば、何とかなる
誤解②:食材原価は30%以下が常識である
誤解③:パート・アルバイトはいつでも採用できる

誤解①:いまブームの業態を持ってくれば、何とかなる

確かに過去には、ヒット業態や他店の物真似をしても、そこそこ売上が取れました。
しかし、他店も一斉に同じ店を作るために、アッという間にブームが終わる時代になりました。
地元食材や他店が使用していない食材や材料等を調達して、
自店のコスト優位環境を築く必要があります。

誤解②:食材原価は30%以下が常識である

問屋さんに任せておけば、普通に食材原価を30%以下の抑えることが可能でした。
今は不可能です。
これからは、問屋さん任せでなく、メニュー企画の段階から、
個別原価計算をして利益計算をしないといけない。
つまり、メニュー企画段階から“このメニュー1品売れると利益は○○円”と自動計算できることです。
これがないと利益管理していると言えません。いわゆる個別直接原価管理です。
しかも面倒なのは、食材の原単価がよく変動してしまうことです。

誤解③:パート・アルバイトはいつでも採用できる

最近は、働く立場から“スキマバイト”や“即払いバイト”が流行っています。
雇用する立場からは、片手間の人材では戦力になりません。
あくまで、臨時の“猫の手も借りたい”です。
働く場所としても、店の知名度やビジョンが魅力的でないと長続きません。
長続きする職場環境作りが必要です。


結論:サービス業もプロ経営者の時代である、個別原価管理ができてないと経営は成り立たない
業態開発優先の時代は終わった!

サービス業のDX化は間違いだらけ

自動精算のPOSレジ

外食産業においても生産性向上のためDX化が騒がれている。
展示会で登場するのは、接客ロボットや配膳ロボットばかり。
これって本当のDX化(デジタル・トランスフォーメーション)と言えるの?

もしも本気でロボット活用を考えたら、配膳ロボットは大型店舗で通路幅に余裕があり、段差のない店舗に限定される。ほんの一部の店舗にしかメリットがない。

明らかに、現場を知らない頭で考えたツール(道具)になってしまっている。
私だったら、ラーメン店に配膳ロボットが店内をウロチョロしていたら、邪魔なので蹴飛ばす。
かなり残念なことである。

これからの時代は、現場の人間がITとプログラミングを勉強して開発しないといけない。
ある程度のチェーン店になるとシステム要員の確保が必須になる。
メーカーやソフトハウスにお任せの時代ではない。

そこで、改めて外食産業やサービス業においてDX(デジタル・トランスフォーメーション)化について考えてみました。

■デジタル化の秘訣は神経機能にある
サービス産業においてエンジンやモーター利用にメリットはない。
人間に例えれば、手や足の機能の強化よりも神経機能に取り組むべきである。
調理ロボットや配膳ロボットが最新テクノロジーではない。

AI(人工知能)を活用しビッグデータを使った売上予測や自動発注システムなどの最先端技術を考えてしまっている。
いきなり、このような技術を使うためにはソフト開発や経験が必要になってくる。
まずは、足下のデジタル活用を考えるべきである。

同じサービス業の銀行業務の合理化が参考になる。銀行では書類が山ほどあるが、書類運搬ロボットなんていない。
代わりにコンピューター上にRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ソフトを使用して手書き契約書の自動読み取り、書類審査の不備チェック、契約管理業務等に活躍している。

具体的には、データの手作業入力や集計業務の自動化をする工夫することから始まる。
飲食店の業務内容としては、店長の負担になっている業務・・・
売上報告、売上分析、仕入集計、シフト管理、タイムカードデータからの勤怠・労働時間管理等である。

■手作業で集計する時代は終わった
昔は勉強という名目でエクセルにデータを入力して報告書を作成していた。
外食のDX化のコツは集計作業の自動化、意思決定用の管理表の自動作成にある。
今どきEXCELに手入力しているようでは、遅すぎる。
そんな余裕時間は今の店長にない。

テレビコマーシャルではないが、“昭和かよ!”と言われてしまう。

過去はデータ集計後に印刷された資料を基に対策を考えていた。
現在はデータ分析から行動に結びつける時代に変わった。
過去はすでに終わったデータの記録をみて次月を予測して対策を打っていた。
現在は日々の時間毎のデータをみて仕込み、販促を変えていく時代に変わった。

以前は1ヵ月前の過去データからバックミラーを見て経営していた。
現在はフロントから前を見て、一歩先を見据えて経営する時代になる。
過去の集計データで翌月の対策を考える⇒日々刻々の現在データで1時間後の対策を打つ(次の時間帯のご飯の炊飯量、パンの焼成量、スープの仕込み量の調整、冷凍食品の解凍数、仕込みカット量の調整)

■BIツールの活用
リアルタイム(時々刻々)集客分析ツールとしてBIツール(Business Inteligence(ビジネス・インテリジェンス)」の略)がある。

BIツールとは、店舗に蓄積された大量のデータを集めて分析し、可視化やグラフ化することにより、迅速な意思決定を助けるのためのツールです。

分かりやすく例えるならば、今までグラフや分析をエクセル表計算でいちいち入力・分析していたことを自動で行ってくれるツール。

事例を挙げると、今まで表やデータ報告書を人間が意思決定できるようにグラフ化して表示する機能です。
グラフ化により、お客様のアンケート結果から値上げは10%アップぐらい認められることが一目で分かります。

グラフ化

分かりやすい例え方では、エクセル自動実行の巨大マクロソフトです。

教訓:デジタル化の秘訣は神経機能にある、
バックヤードの業務をできるだけ自動化しよう。ロボット化ではないですよ!

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