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今すぐマニュアルが必要だ・・・マニュアル作成のコツ!

サービスマニュアル初級編

あなたは、マニュアルがあれば便利なことは重々分かっていても、作成は面倒だと思っていませんか?
では、早く効率的にマニュアルを作成するコツとは、


1.目次の構成が第一
マニュアルをいざ作ろうとすると、大変な手間と時間がかかります。
一人で作成するのは負担となります。
3~5ページならともかく、30~50ページのマニュアルを作成するには無理があります。

まず、目次項目を作成することが第一です。
さらに中身の文章は無視して、目次の大まかな内容だけメモしておきます。

絵画や映画のデッサンや絵コンテと同じです。
これを決めれば、後は中身を作り込むだけです。


2.テンプレートを利用する
複数メンバーの分担でマニュアル作成すると、スピードUPできます。
そこで大きな問題が発生します。
それは、各自がバラバラの仕様で原稿を作成してしまうことです。

大項目、中項目、小項目の文字フォントの種類、文字のポイント数をフォーマット化することが重要です。
ページ数が多くなると、後作業での編集作業や用語の統一だけで、大変な編集時間が発生します。

途中経過で集まって、読み合わせすることが大切です。
もしも、テンプレート(ひな型)のようなものがあれば、相当スピードUPできます。

私は、ある企業で新店舗オープンに間に合わせるため、たった3日でその企業独自のサービスマニュアルを作成したことがあります。


3.それぞれの得意分野に分けて分担する
一人での作成はお奨めしません。
抜けがあったり、特殊事例や独特の方法でやっていたりするからです。
他のメンバーのチェックも大切です。
マニュアル作成のメリットに、作成途中で作業手順を統一化することができます。

いきなり文章作成は負荷が大きいので、ごく簡単な事例やサンプルを準備しておくと良いでしょう。
日常の作業を文章化しているだけですので、内容について書き出しのコツが分かれば一気に加速していきます。

マニュアル編成のリーダーは、各メンバーの得意分野を踏まえて分担してもらうことが秘訣です。
もしくは、目次毎に作成ボリュームを決めて自己申告で分担を決める方法もあります。
遅れてはならないという、責任感が生まれます。


4.実務で行っている順番通りに作成する
多くのサービス業の方は、文章の作成がとても苦手です。
ある飲食店の調理マニュアルの作成において、調理長に鉛筆持ちたくないから調理やっているのに・・・
と皮肉を言われたことがあります。

そこで、最も簡単な原稿の作成方法は1日の仕事の流れをメモに書き出してもらいます。
このメモに沿って文章を書いてもらうと、驚くほど早く作成することができます。

何しろ、毎日やっていることを書き出している訳ですから。

専門用語にとらわれないで、分かりやすくがモットーです。

みなさんも頑張ってマニュアル作成にチャレンジしてみてください。
あとあとが、たいへん楽になりますよ。


教 訓:
◉マニュアル作成では、目次を決めることが第一である
◉テンプレートを作り、作業分担して作成すると一気にマニュアル作成できる


クレーム対応で心がける注意点・・・認識ギャップを知る

クレーム対応・接遇マニュアル

《指導者編》


1.アルバイト・パートは何故クレームに対応しようとしないのか?


アルバイト・パートはクレーム対応を大変怖がっていることを知る
店長や責任者にとっては、完璧な店なんて存在しないことは分かっている。
チョットしたことやウッカリでお客様に迷惑をかける場合があり、心構えができている。

ところがアルバイト・パートにとっては、お客様から叱られたり、注意されると慌てふためく。
クレームから逃げたい心理が働く。
親にさえ怒られた経験がない。
・・・圧倒的に怒られ経験不足の状態だと知るべし。

2.クレームから発展して従業員同士のケンカにしてはいけない


お客様は美味しい料理と心地よい空間を外食に求めている。
普段から、どちらかが忙しい時に手伝う習慣を作っておく。

そうすれば不幸にも調理し直しになった場合にも、特急料理としてスピード対応が可能となる。
私のお奨めは、ごく単純なことだが他部門が手伝ってくれたちょっとしたことにも
“ありがとう”と一言述べる習慣づくりである。

3.注意するだけでは、永遠に減らない


クレームのメール文や苦情報告書を店内に掲示して、注意してもクレームが減ることはありません。
これで責任者は指導したつもりになってもいけません。

例えとして不適切かも知れませんが、こんな言葉があります。
“注意して直るのであれば、警察はいらない”


《クレーム対応 心構え編》

1.クレームとは、お店側にとっては何度も起きる日常、お客さんにとっては一生に一度の問題

お店側にとっては、毎日いや月に何回か必ず起きているクレームであるが、お客様にとっては一生に一度の問題である・・・という認識が必要である。

・・・共感訓練をする。
“本当に申し訳ございません”という気持ちがあってこそ、お客様は納得できます。
何故ならめったにない事件がお客様に発生したのですから。


2.クレームは、“不満の風船”

この“不満の風船”はかなり変わっています。“普通の風船”は時間が経てばしぼんでいきます。
しかし、“不満の風船”は放っておくとドンドンさらに膨らみます。

さらにこの“不満の風船”がやっかいなのは、無視すればするほど近寄ってくることです。
ポイントはただ一つ、目の前のお客さんの不満には即対応することです。


3.お客様の立場と店舗の立場の違い・・・お客様にとって店内の様子は知るよしがない

飲食店の内部で仕事をしたことの無いお客様には、店内のスタッフの動きは想像できません。
スタッフがお客様が来るのを、今か今かと待機していると勘違いしています。

ここでのポイントは、“お客様は店舗の都合など全く関心がない”ことです。
ここで言い訳すると逆効果になってしまいます。

“すぐお伺いします”、“少しお時間いただけますか?”
→クレームなる言い訳 “順番にお作りしています”、“手作りですので時間がかかります”
・・・「そんなの、関係ない!」


教 訓:
◉クレームとは、お店側にとっては何度も起きる日常、お客さんにとっては一生に一度の問題
◉クレームは、“不満の風船”と捉える

クレーム教育でのマニュアル効果とは?

マニュアル

クレームを減らすための対策には、どのようなものがあるのでしょうか。
一番簡単なのは、クレームを起こしてしまった本人を目の前にして注意することです。
しかし、これでは根本的な解決になっていません。
一人一人に個別指導していては、きりがありません。
そこで一気にサービスレベルの向上に役立つのがマニュアルです。
マニュアル作成には、手間がかかりますが一度作成できれば大きな効果があります。

マニュアル作成の効果1:サービスの標準化ができる

サービスについては、残念ながら個人個人のこだわりがあり内容はバラバラです。
まず、この標準サービスラインを決める必要があります。
自社、自店での標準サービスラインを決めるだけでもバラツキが少なくなります。

標準化効果

マニュアル作成の効果2:サービスが安定化する

お客様にいつ、何時にいっても安心して利用してもらうには、サービス品質を安定化しないといけません。
安定化とは、朝のラッシュだろうが、昼のランチピークだろうが、夜の会食だろうが目的に合ったサービスをすることです。
昼のランチでは、食事時間が制限されています。この制限時間でいかに満足できる食事を提供できるかです。
問題なのは、二交代などのシフト制をとっている場合に、スタッフとチームの入れ替えがあることです。
スタッフが替わっても、同一のサービスが提供できないといけません。

安定化効果

マニュアル作成の効果3:動画教育万能の勘違い・・・初期教育向け

社員教育のコンサル会社にいた経験から、マニュアル以外の教育ツールとして、動画教材も数百本という単位で販売してきました。
ツールとしては、VHSテープから始まりレーザーディスク、DVD、オンライン動画と様々開発してきました。
そこで得た経験から言えることは、“動画は初期教育にとても適している”ことです。
動きのある映像のインパクトは大きいです。
ところが、“大きな欠点は一度見てしまうと・・・もう分かった” となり、二度三度見返すことはしません。
マニュアルは、サービスの振り返りや反省材料として、活用することができます。
サービスで有名なリッツ・カールトンホテルが、“クレド”と呼ばれる指針で毎日ラップミーティングしています。
それは、紙に書かれているサービス指針を実現できているかどうか、毎日追求しているからです。

教 訓:
◉クレームを撲滅させるため、クレーム対応・ハンドブック(冊子)を作ろう
◉その場主義で叱っても、永遠にクレームが減ることはない



苦情・クレームはなぜ起きるの?

ウェディング会場

苦情・クレームは経営者や店舗責任者の頭を悩ます問題です。
いつ何時起きるか分かりません。突然の現象です。
経営者や責任者にとっては、クレームなしの方が安心です。ゆっくり眠れます。
しかし、お客様からの“店舗の未熟な点”=「期待外れ」についてのご指摘でもあります。

クレーム内容には大きく2種類ある
様々な苦情・クレームが口頭やメールやお客様の声や掲示板からあがってきます。
実はクレーム内容は大きく2種類に分けることができます。
それは、接遇・マナーに関することと商品不良に関することです。
①接遇・マナーのクレーム・・・接遇時の言葉遣いや応対に関するもの
②商品不良のクレーム・・・味が薄い濃い、商品がぬるい、固いなどの商品不良に関するもの
ここで問題なのは、スタッフの接客や態度に関するものです。
スタッフの意識が変わらない限り、何度でもクレームが発生してしまいます。
しかも、問題点は“スタッフが悪いと気づいていない点”にあります。
つまり、いつまで経ってもクレームは治りませんし、減ることもありません。

注意だけで人は変われない
どこでも行っている、苦情報告書を見せて注意する、苦情を一覧表にして掲示する、謝罪文を書かせる
だけでは、反省はしても変わることができません。
俗に言う“注意するだけで良いならば、警察はいらない!”と同じです。
相手の立場、気持ちを捉える意識変革が必要です。
クレームの原因は、《お客様の立場と店舗の立場の違いによる期待値のズレ》から発生します。
お店の立場、お客様の立場

お客様はどんな気持ちだったのか?
実は何をして欲しかったのか?
の期待値を知り、応対することが大切だったのです。

教 訓:
◉スタッフが当然と思っている態度は、お客様には通用しない
◉お客様の期待値を考え、応対するのがサービス業である

採用力のアップ・・・面接落ち??

私達のサービス業界では、人の移動や年次の移り変わりにより人手不足がさらに表面化する時期でもあります。
採用力を高めなければ、人材の枯渇がおき、長時間労働やシフト不足の原因となります。
※トップ画像の“招き猫”は皆さんの“猫の手も借りたい!”という気持ちを表現しました。ごめんなさい!!

この《面接までのフロー図》を見てください。



私達の 募集→①応募→②面接→③初回出勤→④定着化 までに4回ものハードルが発生しています。
しかも、その原因はおのおの違っています。
原因に対して早急な改善が必要です。
でなければ、同じ現象が何回も何回も繰り返し続きます。

面接落ち対策
最も大切な心構え:
会社、店側は給与を支払う側なので、うっかり“採用してやっている”気持ちになっています。
これが、最初のつまづきの一歩です。確かに私達は、応募者の実力を評価します。
しかし、“応募者も会社、店側を評価している”ことです。
面接落ちした場合、“応募者から落選の通知を受け取った”と考えなければスタートしません。
共に働く仲間として考えましょう。

面接落ち対策の4つのステップ
ザルのような面接をしないため、“最近の若者は常識がない~”“パートさんは社会経験がないから、無理かな~”うんぬん・・・
一方的に相手を責めるのではなく、私達の環境を整えましょう。
①応募落ち・・・電話での応対がぞんざいだと、“雰囲気悪い~”この会社の応募を止めたと即判断されます。
メールでの応募では2時間以内に返信しないといけません。レスポンスが早いことが条件です。
近隣住民の場合には、店舗にこっそり偵察にきている場合があります。職場の雰囲気が大切です。

②面接落ち・・・面接責任者であるあなたは、会社代表でもあり店舗代表でもあります。
面接責任者の対応次第で第一印象がきまります。
しっかりした会社か、適当な会社かを判断されてしまいます。
採用重視している会社はホテルや公民館や落ち着くレストランで面接しています。
汚い店長室での面接は止めましょう。

③初回落ち・・・まずは、全員で歓迎しましょう。
他のスタッフが、“あんた誰?”との態度では、次回出勤する気持ちになりません。
当日のスタッフ全員に、誰が出勤するのか名前を覚えさせないといけません。名字で呼ばれると嬉しいです。

④1週間落ち・・・飲食業勤務経験があったとしても、当店舗は初めてです。
物の配置も右も左も初めてのことばかりです。詰め込んでパンクさせることは止めましょう。
ステップ・バイ・ステップです。

教 訓:
◉面接落ちには4つのハードルがある
◉ハードルを乗り越えるのは私達の責任で、応募者を選別している場合ではない


結 論:応募者から落選の通知を受け取らないようにしよう!

人の手配できていますか?・・・復活の障害となるのは人の確保

ワタリガニ

事業復活のため、皆さん日々努力されていると存じます。
これからの経営の鍵は、人員の確保です。
人員不足であれば、売上を伸ばすチャンスを失ってしまいます。

前提条件:
外食産業で俗に言われることとして“ワタリ”という言葉があります。
ホントに不思議なことですが、応募者はいくつもの店を“ワタリ”歩いて、落ち着いた会社・店舗で仕事を続けていきます。
ラーメン店に勤務経験があると、まず他のラーメン店求人を探していきます。
蕎麦店に勤務経験があると蕎麦店を探していきます。そこで落ち着くと長く居てくれます。
※トップにある写真は、浅い海底を歩き回っている“ワタリガニ”の写真です。

最近では、自粛の影響が強すぎて、飲食業から他業界の食品スーパーや配送業界などの異業種への“ワタリ”もあります。
これは、大変なことです。外食産業での働く魅力が大きく低下しています。
外食産業の魅力が無くなれば、お客様も従業員も来てくれません。

人材不足企業での店側の大きな誤解1・・・仕事が厳しい
当店は仕事が厳しいから、人がすぐ辞めてしまう。
オリンピック選手や災害救助隊ではあるまいし、極限まで仕事をしてもらっている訳ではありません。
・・・辞める本当の原因は何かと考えてみましょう。実は仕事の仕方を全然教えてくれない。ほったらかしが原因だったりします。
そのくせ、“これやって、あれやって”と細かいことまで指示するため不満が溜まることが往々にしてあります。

人材不足企業での店側の大きな誤解2・・・立地が悪い
人がこない立地条件(都心部やど田舎)が悪い等の言い訳が多くあります。
本当に人の通行がない、最近テレビで流行りの“秘境”で人材募集しても無理でしょうが、そもそも秘境に立地してないはずです。人が住んでいれば、そこに消費者と働き手が必ずいます。
・・・ポイントは消費者の中から、気に入っていただいてもらい、今度は働き手になってもらうことです。
消費者の中から見つけることです。
一番原始的な人の確保は、店頭での募集ポスターや店内での人材募集の掲示です。
間違ったプライドで“人手不足企業か?”と思われたくないから、何もしないのは最悪です。

教 訓:
◉現在の人員を疲弊させないため、人材確保を優先しよう
◉様々な手段で募集をかけていこう

結 論:復活の鍵は人材の確保と教育

店舗集客にスタートダッシュをかける・・・いつやるの今でしょ!

店舗集客にスタートダッシュをかける

いよいよまん延防止等重点措置が解除され、日常活動を取り戻す時期がきました。
一部の外食産業の経営者の話に“このまま自粛が続いてくれ~”と願う人がいるのは驚きです。
どうみても経営が補助金頼りになっている。
補助金依存症
にかかっている。

こんな状態では大手、零細にかかわらず、いずれ店舗閉鎖の道にまっしぐらです。
自店の賑わいを取り戻しましょう。

1.微差が絶対差を生む・・・乗数のかけ算の事例

大衆型店舗では回復が早いでしょう。しかし、ある程度の客単価の店舗では回復に時間がかかります。
でも回復までじっくり待っているだけでは、とんでもないことになります。

ここで徐々に回復の店と積極的にお客様を呼び込んで、あるいは招待して売上を回復する店を比較してみましょう。
簡単な乗数計算をしてみます。(小数点以下3位は四捨五入してます)

徐々に回復の店:売上が2%ずつしか戻らない・・・
1ヵ月後1.02、2ヵ月度1.04、3ヵ月度1.06、4ヵ月度1.08、5ヵ月度1.10、6ヵ月度1.13%つまり13%のアップ。

積極的に努力している店:売上が10%ずつ戻っているとする・・・
1ヵ月後1.10、2ヵ月度1.21、3ヵ月度1.33、4ヵ月度1.46、5ヵ月度1.61、6ヵ月度1.77%つまり77%のアップとなります。

仮に自粛で売上が60%に落ち込んでいても、60×1.77=106.2と年内に元の売上に戻すことができます。
頑張れ外食産業!

積極的な努力とは、告知する、お招きする(DM、チラシ、メール、クーポン券)、お祭りする(イベントする)、来店の感謝をしっかり伝えることです。
別に“PAYPAY祭り”や“楽天カードマン”のように派手にする必要はありません。
自粛されていたお客様に気づいてもらうだけです。


2.その業種でトップ2までしか頭の中に残らない・・・買物行動の事例

“頭の中に残らない”を別の表現で表すと、ラーメン食べたいと考えたときに頭の中に想起されるのは2店舗だけです。
そこで頭は考えて“どっちの店にしようかな~”と比較検討して利用する店舗を決定します。

買物行動が習慣化している食品スーパーなどは、ほとんど1店舗しか頭の中にありません。・・・
いつものスーパーとなります。何しろ別の店舗に行くと、売り場のレイアウトが違う、好きな商品の置き場所が違う等、買物のストレスが大きくなります。どうしてもいつもの、お馴染み店に行ってしまいます。
皆さんも経験ありますよね。
これを専門的にいうとマインド・シェアといいます。つまり店舗やそれぞれの業種毎に商圏内があります。
商圏内の消費者の頭の中をのぞき、マインド・シェアの積み重ねが客数につながってきます。

例外は、飽きたから他の店にしよう!
たまたま通りがかりでしかもお腹がすいた場合です。お腹は我慢ができません。

参 考:集客のポイントについて、動画「5分で分かる店舗集客術のポイント」にまとめています。
ご参考にしてください。
YouTubeに移動します。(https://www.youtube.com/watch?v=fNcKeVm6BQc)



教 訓:
《スタートダッシュする》

・徐々にしか売上回復はしない、しかし回復スピードが大事!
・微差の積み重ねが「絶対差」を生んでしまう
・絶対差ができると追いつこうとしても、後から追いつくには多大な労力が必要になる

《あなたの店はどのくらいのマインド・シェア保っていますか?》
・マインド・シェアを乗数の効果で高める
・お馴染みさんが他店舗に通い出したら、クレームがない限りほとんど戻ってきません

結 論:スタートダッシュをきるよう準備万端にしよう!
    食材も人員も運営体制もスピード対応が必要。

Amazon様の弱点は?・・・店舗型サービスの強みは何!

広々とした店内

つい最近Amazon様がリアル店舗戦略の見直しという、驚きのニュースが飛び込んできました。
その記事には、対面式のリアル書店(Amazon Books アマゾン・ブックス)やAmazon 4-star(アマゾン・4スター)も含めて68店舗も閉鎖するとのことです。

Amazon様の始めは、店舗を持たずネットで注文を受けて倉庫(巨大配送センター)から配送するモデルがスタートです。
アマゾンは書籍のネット販売が原点です。
小売業の破壊者(デストロイヤー)として様々な小売業界を破壊してきました。
全米二番手の大手書店チェーン、ボーダーズを破産に追い込んだりしました。日本でも中小の町の書店が次々と廃業に追い込まれました。

お得意商材であるはずの書籍を扱う、リアル書店で自ら撤退するとは
・・・これってどういうこと?

世界最高水準の頭脳集団が企画して、
ついでに言うと平均給与が1,000万超えている人材が考え、
最高のテクノロジー(AI技術を使った画像解析、店内行動分析、自動精算等)を使い、
書籍の売れ筋データも完璧に持っている会社でうまくいかないのは何故?
小売業でヨダレを垂らしても欲しい、単品別売上データを持っています。

どう考えても分かりません。
そこでしばらくの間、脳髄を絞りだして考えてみました。

全くの同一商品で比較してみましょう。
書籍はネットでもリアル書店でも、どちらでも購入することができます。
違うのは販売方法だけです。
そこで、こんな大胆仮説をたててみました。

仮説1;余裕や無駄がないため、買い物が窮屈だった・・・エース販売員の事例

Amazon Booksでは、ベストセラー順に書籍を展示したり、売れている或いは人気のある分野に絞り込んで、これが売れていますよ!という販売方法をしたのではないでしょうか。
Amazonお得意の売れ筋データベースを活かす販売方法です。
それがお客さんにとって、買い物に窮屈さを感じたのではないでしょうか。
(監視カメラが一杯あり、オラオラ買えというオーラが店内に漂っていた)

全く別の話題からアプローチします。
SCショッピングセンターや百貨店の小売店支援もしていました。
あるレディースショップのオーナーの一言が強烈でした。
販売額No1の優秀者な販売員を集めて店を作ったら、売上が逆に下がった。・・・?
お客さんがこの店舗に入ると買わされてしまうと感じて寄りつかなくなった。

逆にリラックスできる、おとぼけ販売員が混じっていると、お客さんは気楽に買物ができます。
皆さんもご経験ありますよね。家電店に入るといきなり販売員が飛び込んで来て、何かお探しですか?と言われても困る。
リアル書籍販売では、いろいろ書籍をみて発見する喜びが書店にあります。
余裕や無駄がないとお客様はリラックスできません。


仮説2;極めて合理的かつ便利ではあるが、気遣いができない・・・Googleおじさんの事例

私の会社にも“Googleおじさん”から電話がありました。
営業時間の確認電話です。たぶんGoogleマイビジネスの確認です。
凄いと思うのは、Googleおじさんから電話があり電話を取ると、自然言語に近い流ちょうな話し方と抑揚で営業時間を聞いてきました。
もちろんAIによる合成言語です。
(最近ではニュース朗読で原稿を読むアナウンサーとして使われている)

うっかり人間と思ったので、「ホームページに載ってますよ!」と答えました。
そうすると、しつこいように平日の営業時間を教えてください・・・と聞いてきた。
ここでハッと気づきました。こいつは機械だ!と。

通常、新入社員研修で実施する電話応対の研修で、もう一度聞き返す場合には“申し訳ございませんが・・・”と一言付け加える。
人間と違い“気遣い”ができていない。
AIに新入社員研修のやり直しが必要だ。
ここで気を取り直して、NHKのアナウンサーよろしくゆっくりと明瞭な発音で答えてあげた。

Amazon様の話しに戻り、アマゾンの最初のサービス開始のころから利用しており何百万円と利用しているが、
今までアマゾンの社員の方に会ったことはありません。
展示会での講演聴講だけです。

最近ではネット系サービスでチャットボッドによる質疑応答が多くなっているが、答えてくれたチャットボッドにありがとうと言ったことは一度もありません。

コールセンターの方には、明快な回答で解決できるとつい“ありがとうございました”といってしまいます。
つまり大事な点は機械 対 人サービスに“ありがとう”は発生しない。人による対人サービスに発生する。

人・人サービスに発生する。Amazonのリアル書籍店舗では、テレビモニターで会話できるようにするとかが必要だったかも知れません。
リアル店舗でどんなに便利でも自動販売機だらけの店には、あまり行きたくありませんから。
リアル店舗では人・人ニーズが重要なファクターとなる。


仮説3;売れ筋データベース活用の泥沼にはまり、買い物の楽しさを忘れた

最新のテクノロジーに突っ走ってキャッシュレス・自動精算技術にうぬぼれた。
1分間に100個の商品を分別する配送センターじゃあるまいし、書店で精算に1分かかっても誰も文句を言わない。

ネット書籍販売では、購入予定者はある程度のテーマを決めて、もしくは書籍タイトルを決めて検索しながら購入していきます。
目的買いです。
しかし、リアル書店では、漠然と書店に寄ります。
プラリプラリと棚にある書籍を何回も手に取り、流し読みしてから気に入った物を購入します。
そこには、掘り出し物を見つける体験があります。

いろいろ見て発見する買い物体験があります。予定外の買物が起きます。
実際に食品スーパーでお客さんがメモした商品しか購入しなかったら、スーパーは倒産すると言われています。
ついつい買物カゴに商品を放り込むからこそ、スーパー経営は成り立っています。これがネットスーパーではできません。

今の私の気持ちは、仮説を検証するため直ぐにでも飛行機に乗ってアメリカに行ってAmazon書店を見てみたいです。
しかし時間とお金が無いので止めておきます。

まとめ:私の独断と偏見でまとめます

《Amazon様の強み、弱み》
・買い物がとても便利でスピーディーです、これが一番の強み。
・検索型の販売が得意。
・目的買いに向いている。形の決まった商品や合理的買物にとても向いている販売方法です。
・1対1のサービスは大の苦手、書店でお客様の要望を聞いて書籍を探してあげる書店コンシェルジュ。
 (例えるとホテルでタクシーや観光地を調べて予約してくれるコンシェルジュサービスのようなもの)は苦手です。
・リアル店舗サービスにおける人・人サービスの重要性に気づいていない。

店舗型サービスの強み、弱み》
・空間での買い物体験を提供できる。居心地の良さも店舗の売りである。
・発見型の販売が得意。
・人・人との接点を楽しめる。人間は寂しがり屋である。例えると書店にある手書きPOPが一目を引く。暖かさを感じる。
・人・人サービスにおいて気遣いができる。“ありがとう”と言ってもらえるサービスができる。
・弱みは店舗運営コスト、人件費が重くのしかかる。

異論・反論・オブジェクションをお待ちしております。
気になった方は是非、一言だけでもコメントかメールください。

ゼロスタート・・・店舗型ビジネスを再構築しよう!

旅館のバイキング

新型コロナの影響が長く続いてきました。
個人的なことではありますが、私は何十年もの間サービス産業、特に外食や宿泊産業のコンサルティングにかかわってきました。

このコロナ禍において、これほどの影響を事業に与えるとは全く予測できませんでした。

日本は地震大国で台風の被害も毎年のことのように繰り返されていました。そのため、被害の程度は別として、自然災害の被害はある程度予測可能でした。

事業継続計画・・・BCPも作成し非常時の対策も効果を発揮してきました。従業員の安全確保、お客様の誘導、災害対策備品や医薬品の備蓄等してきました。
特に効果があったのが、従業員の安全確認のための連絡網の整備です。不要な心配がなくなりました。

しかし、今回の感染症の世界的な流行には、全くなすすべがありませんでした。
次々と新しい対策が求められてきました。

コロナ禍での時代の変化は何でしょうか?

先ほどの話しではありませんが、何十年とコンサルティングを続けていると気づくものがあります。
世間の話題は時代時代を反映して、その都度人気のテーマは移り変わります。
コンサルタントして若い頃は、今流行っているテーマは何だと常に追いかけながら仕事をしていました。

大昔は、ファミリー(家族一緒の食事)が必須だ、メニューの幅が必要だ。
その後、いやいや専門店の時代だ、イタリアンが流行っている。

さらにアルコールを積極的に取り扱うと客単価が大幅に増える・・・居酒屋ブーム、一気呑みの弊害等々続いてきました。
最近では低コストでの提供が可能な業態として鶏唐揚げや焼き鳥業態に一斉に参入しています。
そこで気づいたことは、ブームを追いかけると必ず山あり、次に大きな谷があるということです。

おもちゃで例えると“たまごっち”がそうです。
じゃあ長く事業を続けている外食や旅館の特徴は何かというと、“時代の変化を少しずつ取り入れて自ら変革”を図っているということです。

対面型ビジネスの見直し

この2年と少し続いている対面型ビジネスの見直しではないでしょうか。
それは、店舗型ビジネスのビジネスモデルを揺るがす“対面型サービス”です。

外食も旅館もコンサル会社もそうですが対面で接客する、対面でサービスを提供する、対面でコンサルティングをすることが空気のように当たり前でした。
今はそれが嫌われ、禁じられています。

対面型サービスは成立しない時代となったのでしょうか?
ネット型企業しか生き残れない時代なのでしょうか。
私の答えは【対面型ビジネスオンリーの見直し】です。

つまりお客様接点で重要なポイントは対面の強みを活かし、その他の部分は自動化、合理化、非接触のサービスを推進していくことです。
例えると衛生管理での自動水栓や手をかざすだけの消毒機能、現金授受をなくして非接触決済の導入等です。
確かにネット企業Amazonの利用頻度は増えましたが、とても便利というだけで感動を生んだりしません。

生き残っている外食、旅館の特徴

私は百年とコンサルティングしている訳ではありませんが、生き残りの秘訣は見えてきました。
(お分かりの通り、私はすでに“おじさんコンサルタント”ですが経験者語るです)

生き残り企業の特徴は、【流行を追うのでなく常に自己変革をしている】ということです。

旅館で例えると、大宴会場型の旅館から家族、友人同士の宿泊型へ、
部屋に勝手に入り込むサービスから個室型サービスへ、
大浴場からお風呂ランドや個室風呂へ、
宿泊+ゲームから宿泊+健康アップ(マッサージ機能やリラックス)へと
少しずつ変化しています。

表面的には全く気づきませんが内部でお手伝いすると分かったこことは、生き残っている旅館は毎年必ず投資を継続しており、少しずつリニューアルしていることです。

例えると虎屋の羊羹(ようかん)です。
羊羹業界は新規参入もないし、味は昔の製法を守っているだけの楽チンな商売を考えていました。
ところが300年以上続いている秘訣は、お客様に気づかれないように少しずつ味や店舗を時代変化に合わせて変えているとのことでした。
もしも100年前の虎屋の羊羹を食すと砂糖だらけと思ってしまうでしょう。


ゼロスタートの条件

1.対面型サービスオンリーを見直してみよう
2.お客様が喜んでもくれないサービスは切り捨てて、非接触に切り替えていこう
3.時代の要望に応えて、従来サービスを見直し自己変革しよう

・・・これができる企業のみが“長生きできる”

・“頑張れ外食産業!”チャンネル  運営者:図解工房 山本稔
 HPは:https://www.zukai.jp/ ・メール連絡先は:info1@zukai.jp

新規客に目を奪われていませんか? 店舗型ビジネスのポイント

お父さんの似顔絵

客数を増やしたいため、新規客集客にお金をかけます。
最近多いのが、ネットを利用した販促です。
ここに大きな勘違いがあります。


店舗型ビジネス・・・繰り返し利用が前提、リピーターの離脱防止が重要、集客効果は1週間~1ヵ月続く
ネット、通販型ビジネス・・・コンバージョンCVの営業が中心、2回3回買ってもらうことはない、集客効果は2~3日しかない
ネットを利用しても効果はかなり限定的です。


私の事務所は繁華街にあるので良く分かります。
ある日にスマホ片手にお客さんが30メートル並んだかと思えば、
3日目には列が消えています。
打ち上げ花火の販促はやめましょう。

■集客の答えは、店内のお客様にある
店内にいるお客様をじっくり見れば、客層や食事ニーズが分かります。
どうして私の店に来てるの?・・・と心の中で問いかけてみましょう。
・・・どうして女性客が少ないの?
・・・なぜ、アルコールを飲んでくれないの?
答えは、目の前のお客さんの行動にヒントが隠れています。
販促費用が少ないからではありません。

■顧客シェアは驚くほど低い
顧客ピラミッド

飲食店のシェアはどのくらいのものでしょうか?
私が仕事上で経験した実に驚いた事例があります。
東京の浜松町からモノレールにて1つめの駅に天王洲アイル駅があります。
実は、ここは埋め立て地で完全に陸の孤島です。
何と隣町に行くのに橋がたった2つしかありません。
駅は1つのみです。

しかしです、この埋立て地の昼間人口は何人いると思いますか? 20,000人です。
あるSCで飲食店の売上げリストをもらいました。
トップ企業はどのくらいの客数だと思いますか?・・・昼間で200人です。
つまり、たったの1%です。
完全に閉鎖された商圏において1%でトップ企業になれます。
それほど低いということです。
自社の店舗は、人気があるとの思い込みは持たないようにしましょう!

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教 訓:飲食店は繰り返し利用が前提
    ネット集客で値引き集客して、3日間しか続かないイベントは止めよう
    リピーターに継続利用してもらうことが重要